富津地区 公開講座
 講師  市原ダルクセンター長 齋藤 秀樹 氏
 

日 時 平成22年9月24日(金)18:30〜20:00
会 場 富津市民会館
テーマ 薬物依存症からの回復
参加人数 74名(内一般10名)


 今回、「薬物依存症からの回復」というテーマで講師を市原ダルクセンター長、齋藤秀樹氏を迎え、74名の参加を頂き公開講座を開催しました。
 ダルク(DARC)とは、ドラッグ(DRUG=薬物)のD、アディクション(ADDICTION=嗜癖病的依存)のA、リハビリテーション(REHABIRITATION=回復)のR、センター(CENTER=施設、建物)のCを組み合わせた造語で、覚醒剤、有機溶剤(シンナー等)市販薬、その他の薬物から解放されるためのプログラムを持つ薬物依存症リハビリ施設のことを言います。
 施設は全国にありますが、その経営は個人によるものが多いそうです。
 齋藤氏は沖縄ダルクに入所し、社会復帰のプログラムを受け、依存症を克服後、施設のスタッフとして勤務していました、現在は市原ダルクセンター長として薬物依存症からの社会復帰支援活動をしています。
 ダルクに入るまでは薬の為に借金をしたり、警察のお世話になったり、すさんだ数年間があったそうです。
 始めた当初は依存症という自覚がなかったと言っていました。いつでもやめられると思っていたのに、いつの間にか抜け出せなくなっていた。自分自身で薬をやめようという強い意志がない限り、ダルクへ入っても続かず、たとえ1度は克服できても又薬を始めてしまう人もいる。いい例が最近報道されたタレントの田代まさしでしょう。齋藤氏は、回復と言っても今はやめている状態なんだという表現をしていました。
 自分の身近にも実はいました。最初はアルコール依存症で病院に通っていましたが、病院で出された薬を3週間分を1週間で飲んだり、暴れては警察に来てもらったりし、最後は腎不全で27歳で亡くなりました。今になって思えば薬物の大量摂取によるものと思います。当時ダルクのような施設のあることを知っていれば、もっと違った対応ができたかもしれないと思いました。この病気は回復も再発も自分自身の気持次第だということです。
 最後に今回の公開講座は、社会貢献活動の一面を持って開催いたしました。参加者の皆様からは、お米、タオル、日常生活品等、数多くの支援をして頂きましたことに心から感謝申し上げます。

(支部長 神子雅男)