税を考える週間メイン事業 第13回公開講座
講師

池上 彰 氏
 

日 時 平成27年10月26日(月) 15:00〜
会 場 君津市民文化ホール 大ホール
テーマ ニュースから未来が見える
参加人数 1,053名

 平成27年10月26日、公益社団法人木更津法人会設立40周年記念事業として、第13回公開講座「池上彰氏講演会−ニュースから未来が見える−」が君津市民文化ホールにて開催されました。

 1200枚の入場チケットは完売し、事務局を含め、担当する研修委員会のメンバーとの入念な打ち合わせも済ませたうえで開催日を迎えてはいたものの、いざ本番となると若干の不安は拭えないもので、私は、多少の緊張感を感じながら、会場に向かいました。

 到着後、事務局・委員会メンバーと最終のミーティングを行い開場準備をしていると、少しずつ来場者がお見えになり、開場10分前には、約500人の方々が、入り口の前に行列を作っていました。

 そして開場となりましたが、委員会メンバーの的確な対応、女性部会の統制のとれた受付により、スムーズに入場も進み、講演開始30分前には1階の座席はほぼ満席となりました。さあ、いよいよ講演会の始まりです。

 講演会での池上先生は、まさに普段私たちがテレビで拝見する池上先生そのままの方でした。優しい口調で、又、難しい用語を使わず分かりやすい言葉で語りかけ、さらにそのニュースの本質の部分までを解説して下さる先生のお話しぶりに、聴衆は、一瞬で池上先生の世界にどっぷりと浸かってしまったという印象でした。

 講演の内容はまさしく多岐にわたりました。日本の政治経済に関する話から、税金に関する話、世界各国を取材した際のエピソード、いま世界で話題になっている難民に関する話、通信機器・ラジオ・テレビの発達が、政治・報道の世界にもたらした変化、アメリカ・ロシアの現在の関係等々、まさに、池上先生の面目躍如といった内容でした。そんな中で私が一番印象に残ったのは、図らずも最後の質疑に答えてくださった池上先生のお話でした。

 質問の内容は、様々なメディアを通じて日々流される報道に対して、受け取る側はどのように取捨選択をし正しい判断をすればよいのかといったことだったと思います。これに対して池上先生は、「今の報道等の内容には、記事を書いている記者やニュースを解説するキャスターなどの意見が含まれている部分が多いので、受け取る側が報道の内容に誘導されてしまう危険性を孕んでいる」と述べられたうえで、「報道とは、公平な立場で事実のみを提供し、それに対する判断は、受け取る側に委ねるべき。それにより様々な意見が自由に述べられる、本来の民主主義社会が構築されていく」というお答えをなさいました。私はこの言葉がジャーナリストとしての池上先生の信念であるのだろうと、深い感銘を受けました。

 最後になりますが、講演会の開催にあたりまして、東北支援のための物産販売から、入場者の受付等ご協力をいただきました女性部会の皆様、そして、開催までの8か月にわたって企画立案から、事前準備、当日の運営等、ご苦労をおかけしました研修委員会の皆様に、この場をお借りしまして深く感謝を申し上げ、報告とさせていただきます。

(研修委員長 森 泰郎)
講座案内ちらしはコチラから→